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Daily MONEY JAPAN・号外8/15配信【8574プロミス】の“その後”情報です

徹底活用ガイド!実践編

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■「米国市場に逆張り」の値動き傾向はホンモノなのか■

8月15日配信の号外のメルマガ(http://archive.mag2.com/0000291231/20100815102922000.html)で、『株テクニカル情報BOOK』の読者の方からいただいたメールをもとに、プロミス(8574)の「米国市場に逆張りデイトレ」を紹介しました。

米国市場の株価指数・S&P500が前日比下落で引けたら「寄り付きでプロミスを買う」、S&P500が前日比上昇で引けたら「寄り付きでプロミスを空売りする」という売買ですが、いずれも大引けで手仕舞いすると想定して検証してみたところ、7月1日〜8月6日までの累積パフォーマンスが17.8%と、確かによい数字が出てきました。

この記事を見て、「たまたまじゃないのか」と思った方もいるかもしれません。

そこで、その売買を続けていたらパフォーマンスはどうなったかを調べてみました。

図1

図1は、検証期間を7月1日〜8月27日と延長した結果です。39営業日で戦績は23勝16敗。累積益は20.2%となっています。号外が配信された週の後半からパフォーマンスを落としましたが、その後持ち直している様子です。

では、この銘柄の値動きの「米国市場に逆張り」という性格は、恒常的なものだと考えてよいのでしょうか。

ここで改めて『株テクニカル情報BOOK』の巻末ランキングを見てみると、確かに「4月1日以降(新年度来)」のデータでは「S&P500の前日比上昇・下落に対する逆張り度」上位30位内に入っていますが、「1月以降(年初来)」のデータのランキング上位にはプロミスは見当たりません。

となると、4月辺りから「米国市場に逆張り」の値動き傾向が強まった、という可能性も考えなければなりません。

■年初からのデータで検証してみると…、何とも悲惨な数字が■

ならば、年初から8月27日までのデータでパフォーマンスを検証したらどうなるでしょうか。

調べてみると、何と、結果は図2のようになってしまいました。

図2

この間156営業日で、戦績は74勝82敗。累積益はマイナス13.5%です。

図2の推移を一見すればわかる通り、1月から4月いっぱいまでパフォーマンスは右肩下がり。4月30日は約マイナス60%と、この売買をやっていたら4ヶ月で6割も資金を減らしてしまった計算になります。

その落ち込みが5月から一転してパフォーマンスは急伸。6月初めに大きな落ち込みはあったものの、以後は堅調になって今日に至る、という状況です。

これでは、「やっぱり、この銘柄の『米国市場に逆張り』なる性格は、7月1日以降のデータで検証したらたまたま出てきただけだけじゃないか」と言われても反論のしようがありません。

ところが、です。

図3

図3もまた「S&P500が前日比下落なら寄り付きでプロミスを買う」「S&P500が前日比上昇なら寄り付きでプロミスを空売りする」(いずれも大引けで手仕舞い)という売買シミュレーションの結果なのですが、ただし、売買出動するのは「S&P500の前日比上昇・下落率が±0.75%以上のときのみ」という条件をつけています。つまり、米国市場の小幅な値動きで引けたときには売買せず、値上がり・値下がりがはっきりしているときだけ出動する、としてみたわけです。

この条件をつけた結果、トレード回数は156営業日のうち64回に減少し、戦績は33勝31敗。累積パフォーマンスはプラス37.7%となりました。

図2の結果と比較すると、5月上旬のパフォーマンス急伸局面での伸び具合は図2より低いとはいえ、パフォーマンスが落ち込むときの落ち込み度合いは抑えられ、図2の「1月から4月までの“やられっぱなし”局面」でもパフォーマンスはプラスを維持していることがわかります。

これを見ると、この銘柄の値動きはやはり「米国市場に逆張り」という性格なのではないか、と思えてきます。

■売買出動に条件をつけると結構いいかも■

もっとデータ検証期間を長くしてみましょう。

図4

図4は、2007年7月2日〜今年8月27日まで、約3年のデータで検証してみた結果です。

累積パフォーマンスは右肩上がりを描いていますから、やはりこの銘柄の値動きは「米国市場に逆張り」の性格がありそうだ、と考えられます。

とはいえ、単に「米国市場が値下がりしたら寄り付きで買い」「米国市場が値上がりしたら寄り付きで空売り」というAの売買では、調子のいいときは大きく儲かるけれどもヤラれるときも大きい、といった具合で、パフォーマンスの推移はかなり不安定です。

これに対して、Bのように、売買するのは±0.75%以上の値上がり・値下がりのときだけ、という条件をつけると、儲かるときの儲かり度合いは減るとしても、ヤラれるときのヤラれ度合いがグッと小さくなります。

トータルのパフォーマンスとしては、何も条件をつけないAのほうが上回っているわけですが、実際の売買では、ヤラれ方が少なく、順調に、安定的に累積益が伸びていくほうが有難いものです(その人の性格によりけりかもしれませんが)。

注目している銘柄の値動きに顕著な傾向があるけれども、それだけで売買するとパフォーマンスが不安定、という場合、この例のように、売買出動に条件をつけることを考えてみてはどうでしょうか。

ちなみに、8月21日配信のメルマガ号外の詳細のページで紹介したルック(8029)がそうでしたが、条件をつけると、パフォーマンスの推移は安定し、しかも、パフォーマンスの数字自体が伸びる例もあります。


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